2009年12月19日

西欧の介護保険制度

 介護保険制度は日本ではまだ2,000年に始まったばかりですが、ほかの西欧諸国ではいったいどういった制度が作られているのでしょうか。ここではイギリス、ドイツのポイントをピックアップする形で俯瞰してみたいと思います。

 イギリスの場合は、介護保険制度が導入される前の日本の制度と似ているようです。税金と利用者の自己負担を財源とするところは今の日本と同じですが、イギリスの方が税負担の割合が大きく、全体の6割ほどが税金でまかなわれています。

 在宅サービスは日本とほぼ同じで、デイサービスやショートステイ、ホームヘルプなどが整備されており、施設サービスとしては、介護がメインの施設と医療がメインの施設の2種類があります。自己負担額の割合が大きい点に国民から批判が上がっているようですが、サービスの内容自体はあまり日本と変わらない印象を受けました。

 ドイツは1994年から介護保険制度が発足しています。それ以前は原則介護にかかる費用は自己負担でしたが、介護費をまかなえない生活保護者が急増し、国庫を圧迫し始めたことで介護保険制度の導入に至りました。

 介護保険制度といっても、ドイツでは現物給付か現金給付かを選択することができます。現金給付は現物給付と比べると給付額の水準が低いのですが現金給付を望む国民が多く、そのせいもあって、ドイツの介護保険制度は国家財政を投入することなく黒字運営で推移しています。すごいですね!
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スウェーデンの介護保険制度

 介護保険制度は日本ではまだ2,000年に始まったばかりですが、日本に先駆けて介護保険制度を持っていた他の国々では一体どういった介護が実施されているのでしょうか。ここでは福祉国家として世界に名高い、スウェーデンの介護保険制度についてみていきたいと思います。

 スウェーデンは1950年には既に65歳以上の方が人口の10%を超えており、このころから高齢者の問題が重要な政策課題として政府に認識されていました。2,000年時点においても、65歳以上の方の割合は人口の17%を超えています。

 スウェーデンにおいて手厚い介護福祉が可能となった背景には、いくつかのポイントがあります。1950年から1970年代にかけての好調な経済情勢が介護サービスのコスト増を支えたこと、女性の社会進出を支援する政策が強化され介護分野の人員を強化させることができたこと、そして政府に長期政権が樹立しており福祉政策に高い優先度が与えられてきたことなどがあります。

 ですが実際の介護保険制度自体は、今日本で実施されているものとあまり変わりはないようです。在宅サービスは、ホームヘルプ、訪問看護、デイセンターの充実、ショートステイなど、日本のラインナップとほぼ同じですね。親と子供が同居する割合が日本よりもずっと低いスウェーデンでは、年配の方の在宅での自立生活をサポートするための在宅サービスに特に力が入れられています。

 施設サービスも良く似ていて、ケア付きのアパート、老人ホーム、グループホームなどが整備されています。日本より国土が広く人口の少ないスウェーデンでは、介護施設も個室が原則とされており、家具の持ち込みができるなど住環境の質の向上にも力が入れられています。
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女性と高齢者を支える介護保険

 介護保険の詳細に入る前に、今現在高齢者や身体が不自由な方の介護や生活支援を担っているのは、どなたなのでしょうか。介護保険を使うと、どういった人々にメリットがあるのでしょうか。

 家庭や地域社会において介護や支援を担っているのは、圧倒的に女性と高齢者が多いです。特に高齢者の割合は高く、介護に携わる方の実に85%以上が50歳を超えるといった統計結果が発表されています。年配の方がより高齢の方を支えるという、いわゆる「老老介護」が日本では一般的になってきているんですね。

 しかし日本では「家族の介護は家族で行うべき」という考え方も、西欧諸国に比べ非常に根強く残っています。西欧諸国においては早くから介護保険が普及しており、介護の中心的な担い手は介護施設や専門の職員で考えられてきました。ですが日本の考え方はこれにそぐわず、政府も「3世代同居の多い日本では、家族内で介護をまかなえる」と考えたため、医療保険や医療施設は充実させましたが、介護保険や介護施設など家庭内介護を支えるための仕組みが置き去りにされてしまいました。

 結果、家族の中に24時間つきっきりの介護を必要とする人がいても、気軽に外部の介護施設や介護サービスを利用することができず、主婦の方やお年寄りが介護のために一人疲弊してしまい、しかも学校や仕事で忙しい他の家族の理解も得られにくいため、介護される側の高齢者や障害者の方を虐待したり、ひどい場合には自殺に追い込まれてしまったりといった事例が実際に紹介されています。

 介護保険はこうした介護する側の人々を支える仕組みでもあります。もっと気軽に、早い時期に介護保険を利用し外部の介護サービスを利用することで、結果的には何年にも渡る介護を笑顔で乗り切っていけることになるのです。
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介護保険を利用するには、介護保険証が必要

 介護保険によるサービスを受けるためには、必ず介護保険証が必要です。

 介護保険証は65歳以上のお年寄りの方に、市町村から送付されます。その役割は医療保険証と似ており、保険証を持つ方が介護保険を受ける資格があることを証明するためのものです。

 40歳から65歳までの方で介護保険を利用されたい方の場合は(つまり特定疾病をお持ちの方の場合は)、要介護認定という介護度合いをはかる手続きを受けた後、各市町村に申請を行い、介護保険証を給付してもらうという流れになります。

 介護保険証は市町村ごとに管理されていますので、もし転居等でお住まいになっている市町村が変わった場合は、介護保険証も手続きの上新しいものを発行してもらう必要があります。ですがその際、14日以内に要介護度を証明する書類を持って新しい市町村に申請すれば、もう一度要介護認定を行う必要はありません。介護レベルを決める要介護認定は、訪問調査や介護審査会による審査などを経るため1ヶ月近くもかかることもありますが、14日以内に手続きを済ませれば、そういった煩わしい手続きを回避することができます。要介護認定は全国に統一された基準がありますので、一度認定を受けるとそれが他の市町村でも使える、という仕組みになっているためです。

 また自分の所属する市町村以外の市町村にある施設に入居する場合もあるかと思います。ですがこの場合は特例扱いとなり、元々お住まいの市町村の介護保険証を継続して受けることとなっています。
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介護保険で医療費の負担を軽くする

 介護保険を考える際に欠くことができないのが、医療費に対する影響です。

 2000年に介護保険が普及されるまで、実は日本にはまで介護保険というものはありませんでした。代わりに、日本は国民全員が国民保険に強制的に加入しており、医療にかかる実際の費用の1割から3割程度の安い値段で治療や入院等の医療行為を受けることができます。そのため介護に関する治療の必要な方は、介護保険を創設する代わりに医療保険で代用するという形を日本は長い間とってきました。

 ですが高齢者の増加とともに、医療ではなく家事や生活や日常動作の補助といった介護支援が必要な人々が増加したため、介護保険を導入し医療費と介護費を明確に切り分け、実態をきちんと把握する必要が出てきました。

 また以前は介護のための施設があっても、お金の面からも世間体の面からも誰でも気軽に利用できるといった状態ではありませんでした。ですので、もし家族でどうしても介護が必要な人を世話できない時は、医療保険を使い「病院に入院」という形をとり、国の医療費を使う形で介護の必要な方々をサポートしてきました。その結果、医療ではなく日常生活の補助や介護といったもっと軽い支援で済むはずの人々に医療費が使われ、本来必要ないはずの医療費負担が増大し国の財政を圧迫するといった状況が起きてしまいました。

 介護保険は、こうした歪んだ状況を本来あるべき姿に戻すためにも、創設される必要があったのです。
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介護保険料は誰が負担する?介護保険の仕組み

 介護保険を多くの方が利用するためには、介護保険料を広く日本の人々から集める必要があります。では介護保険料は一体誰がどのような形で負担しているのか、具体的に見ていきましょう。

 まず介護保険料は、一体誰が支払うのでしょう?

 介護保険は40歳以上の方に支払い義務があります。これは強制的なもので「将来自分には介護は必要ないから介護保険料も支払わない」といったような希望は認められません。(そもそもどんな方にも確実に老いはやってきますし、将来介護が要不要になるかどうかなんて誰にも分かりませんものね) 0歳から39歳までの方は、今のところ支払いが免れています。

 勤め先別に介護保険料の支払方法を見ていくと、会社や国の機関などの組織にお勤めの方は、給料から天引きされる形で保険料を支払います。支払う金額は、どの自治体にお住まいになっているかやご本人の所得によっても異なりますが、だいたい給料の1%程度だと言われています。月給が20万円だとすると2,000円ですね。このうちの半額の1,000円を会社などの事業主が負担し、残りの1,000円を私たち個人が負担します。

 自営業者の方も同じような仕組みで、介護保険料にあたる金額の半分(上記の例ですと1,000円)を国民健康保険料に上乗せする形で支払い、残りの半額(1,000円)は国が負担してくれます。
また、65歳以上の年金生活者の方にも介護保険料の支払い義務があり、年金から天引きされる形で支払っていきます。

 専業主婦の方の場合は、ご主人が会社員・公務員か、それとも自営業者かによって支払い義務の有無が異なります。

 もしご主人が会社員もしくは公務員である場合、支払う必要はありません。ですがご主人が自営業者である場合、妻であるあなたも国民健康保険料に上乗せする形で介護保険を支払わなければなりません。こう書くと何だかとっても不平等に思えますが、会社や国の機関にお勤めの方の介護保険料はご主人の給料からまとめて天引きされている、と考えていただくと分かりやすいかと思います。
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介護保険料 あなたはおいくら?介護保険の仕組み

 介護保険を成り立たせるためになくてはならない介護保険料。では介護保険料は実際のところ、いくらぐらい支払わなければならないのでしょうか。

 まず40歳から65歳までの方の分を見ていきましょう。40歳から65歳までの方の介護保険料は、あなたがどの健康保険組合に所属しているかと、あなたの収入により異なります。

 大企業にお勤めの方や公務員の方は、健康保険組合の所属になりますので、介護保険料率は今のところ0.6%〜1.4%です。仮に月収20万円の方だとすると、この金額に0.6〜1.4%をかけた1200円〜2800円が介護保険料になります。ですが、そのうちの半額は事業主である企業や公的機関が負担してくれますので、個人として支払わなければならない金額は月額600〜1400円です。ご面倒な方は、「介護保険料率は1%で、私の負担はその半分」と覚えておけば問題ないかと思います。

 中小企業にお勤めの方は、健康保険組合ではなく政府管掌保険組合という別の保険組合に属されていますので、介護保険料率は一律1.11%です。負担額の半分を事業主である会社が支払ってくれる点は大企業ビジネスマンや公務員の方と代わりありませんので、月給20万円の方でしたら2220円の半額の1110円が、個人として負担する金額になります。

 65歳以上の方は、所得に応じて介護保険料の金額は5段階に分けられています。65歳以上で所得や収入のある方は通常よりも1.25〜1.5倍ほど介護保険料が高くなりますし、収入がなかったり世帯全員の住民税が非課税だったり、老齢福祉年金等を受給されていたりすると、通常よりも0.5〜1倍程度低い介護保険料になります。
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介護保険料の使い道! 介護保険の仕組み

 介護保険をきちんと機能させるため、40歳以上の方から強制的に集められる介護保険料ですが、実はこれだけでは到底、日本全体に介護保険をいきわたらせるのには足りません。我々が支払った介護保険料はどこでどう使われ、またどれほどの税金が介護保険料の不足額を補うのに使われているのでしょう。

 日本の介護保険という名のサポートは、大きく分けて2つの収入から成り立っています。1つは私たちの納める介護保険料で、もう1つは国に集められた税金です。

 今の介護保険の財政規模は6兆円程度ですが、このうちの3兆円が私たちの納めた介護保険料から、残りの3兆円が税金から捻出されます。ちなみに国が税金で負担する金額(3兆円)のうち、半分(1.5兆円)は国が負担し、残りの4分の1(0.75兆円)は都道府県が、さらに残りの4分の1(0.75兆円)は市町村が負担するという構造になっています。

 このようにして集められた介護保険料と税金は、みなさんが介護保険を使ってサービスを受ける時に使われます。

 例えば、年配の方がいるお家では身体の不自由なお年寄りにも暮らしやすいよう、住宅改修を行いお風呂場やトイレに手すりを取り付けたりするのですが、介護保険を使うとこうした住宅改修にかかる費用の1割しか実際に負担する必要はありません。残りの9割は、先ほど集めた6兆円分の介護保険料や税金の中からまかなわれるんですね。

 介護を必要な方を抱えたご家庭の負担は1割で済むので、介護保険は介護者をお持ちの方には非常にありがたい制度だと言えます。
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住宅改修費にも介護保険は適用されます

 介護保険の適用される在宅サービスには「住宅改修費」や「福祉用具のレンタル費・購入費」も含まれます。

 お年寄りのいるご家庭では、お年寄りが楽に不安なく暮らせるよう、階段や浴室に手すりを取りつけたり、電動で身体を起こせる介護用のベッドを購入したりすることがよくあります。そうした住宅改修費や福祉用具購入費は決して安くはないのですが、介護保険を利用して購入すると、購入費用の9割を返還してもらえたり、利用限度枠の枠内で安く利用することができます。(返還には申請と承認が必要です。仮に介護保険の利用が認められなかった場合は、全額自己負担扱いになります)

 例えば住宅改修に関しては、@手すりの取りつけA段差の解消B床や通路の材料の変更C扉の取り替えD洋式便器への取り替えの5項目について、介護保険を適用することができます。適用されるのはご自宅1件当たり20万円までですが、利用しやすい支援といえるでしょう。ただ住宅改修に関しては販売方法や工事内容を巡ってのトラブルが増えていますので、業者に高齢者対応のリフォームについて知識があるかなどのチェックを契約前にされる方がいいかと思います。

 福祉用具の貸与については、12項目について介護保険の適用が認められています。車椅子、特殊寝台、体位変換器、手すり、スロープ、歩行補助のための杖などが項目として挙げられており、要介護度別に設定されている支給限度額(要支援者なら61,500円)の枠内で利用することができます。

 福祉用具を利用する際にも、事前に専門職員の方に正しい使い方をきいたり、介護される方の身体に合うか試したり、といった利用前のチェックが必要です。
posted by 介護保険サービス at 03:44| 住宅改修費 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

65歳未満でも介護保険が適用される「特定疾病」

 介護保険の「特定疾病」という言葉をご存知でしょうか? 介護保険を使ってサービスを受けることのできる人は、基本的には65歳以上の方です。申請後公的機関による2段階のチェックを経て、介護の必要性が認められた人が利用することができます。加齢で足腰が不自由になり日常の生活にサポートが必要、といったような身近なお年寄りの方を想像していただけると分かりやすいかと思います。

 ですが40歳から65歳の方も、ある特定のご病気をお持ちの方は介護保険を利用することができます。これを「特定疾病(とくていしっぺい)」と言いますが、加齢とともに発病する15種類の病気が介護保険の特定疾病の範囲に定められています。以下、具体的に見ていきましょう。

@初老期の痴呆(アルツハイマー型痴呆など)
A脳血管に関する病気(脳梗塞など)
B筋委縮性側索硬化症(ALS)
Cパーキンソン病
D脊髄小脳変性症
Eシャイ・ドレーガー症候群
F糖尿病に関する病気(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害)
G動脈硬化症
H肺の病気(慢性気管支炎、気管支ぜんそくなど)
I膝関節・股関節に著しい変形を伴う病気
J関節リウマチ
K後縦靱帯骨化症
L脊髄管狭窄症
M骨粗鬆症による骨折
N早老症(ウェルナー症など)

 これらの病状を持つ方はあまり多くなく、今のところ全国におよそ15万人程度であると想定されています。数が少ないため、これらの病気が特定疾病に該当することや、介護保険の適用が認められていることなどはあまり知られていません。

 そしてご注意いただきたいのが、事故により身体に障害を持たれた方や、若い頃から身体が不自由な身体障害者の方は、介護保険を利用することができません。これらの方々は介護保険料のみを支払い、支援は従来の障害者支援の範囲内で受けることになっています。
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介護保険で療養型病床を利用する

 「療養型病床」も介護保険が適用される施設サービスの一つです。

 こちらは、医療行為が必要だが、比較的病状が安定している方のための介護施設として設立されました。医療施設よりもやや部屋面積が広く、談話室や浴室なども施設内に備わっており、介護を専門に従事される職員も他の医療施設より厚めに配置されています。

 この施設は医療と介護の両方の側面を持つため、同じ施設内に医療保険が適用される病床と、介護保険が適用される病床との2種類が存在します。ですが介護保険病床には介護職員の配置が必須になる以外は、両者に主な違いはなく、本人やご家族の希望で介護保険病床から医療保険病床へと移ることも可能なようです。

 ですがこの施設も老人保健施設と同様、本来の目的とは異なる使い方をされているのが現状です。本来は医療行為を必要とする度合いが低く、本来であればより軽度の介護・医療が行われる施設に移ることのできる方も、そちらの施設が満室で入居できないため、療養型病床に残っておられる方が数多くいらっしゃいます。療養型病床に入院される方の平均入院年数は2年ほどで、このような方々の終の棲家が療養型病床となることも昨今ではあまり珍しくありません。

 利用者の負担額は1ヶ月あたり63,000円程度です。うち食費が23,000円ほどで、残りの40,000円が介護保険適用後の利用料となります。ただし療養型病床ではこれに個室や二人部屋などの場合の特別居室料やパジャマ・タオルなどの日用品費が上乗せされ、費用が高額になる場合があります。こうした利用料は施設によりまちまちですので、入居の前には必ずご確認されることをおすすめします。
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介護保険で老人保健施設を利用する

 「老人保健施設」(介護老人保健施設)も、介護保険が適用される施設サービスの一つです。

 こちらは特別養護老人ホームとは異なり、施設にいながらにして医療行為も受けることができます。元々、病院に入院していたお年寄りが自宅に復帰するための施設として設立されたためで、医療と介護の中間的役割を担う施設として位置付けられていました。そのため医師の方が常駐し、看護師・理学療法士・作業療法士の方も配置されており、診察や投薬・注射、リハビリなどの医療が日常的に行われています。

 ですが実態はというと、介護施設の受け皿的な側面が強くなっているようです。介護度の増したお年寄りを在宅で受け入れるにはご家庭の負担が大きく、また介護保険が利用できるほかの介護施設は満室で希望した時に入居できないことも多いので、このような方を受け入れるための施設(勿論介護保険が適用されるもの)が必要とされています。実際の入居者の方も、快復され病院から移られるかたもいらっしゃいますが、逆にご自宅から移られる方も多くいらっしゃいます。そのため入居された方は施設入所と、病院等の医療機関や他の介護施設、そしてご自宅を、介護保険を利用しながら数ヶ月程度ごとに移りつつ利用される方が多いようです。

 入居に必要となるお金は、1ヶ月あたり51000円程度と言われています。うち22,000円が食費で、残りの29,000円ほどが介護保険適用後の利用者の負担額になります。特別養護老人ホームより、やや高いくらいの値段ですね。
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介護保険で特別養護老人ホームを利用する

 介護保険が適用される「施設サービス」の一つに、「特別養護老人ホーム」があります。

 「特別養護老人ホーム」(介護老人福祉施設)に関しては、名前くらいは聞いたことがある方も多いでしょう。

 こちらの施設は、施設サービスの中でも特に介護に重点が置かれています。寝たきりや痴呆等で常時介護を必要としている方が入居し、生活するための施設です。3度の食事や排泄介助などの介護が24時間365日の体制で行われていますが、医療機関ではないので、治療行為等は基本的にはできません。

 特別養護老人ホームでの一日の流れは、デイケアと似ていますが、洗濯物を干したりテレビを見たりと、デイケアのサービスに日常の生活が加わったものと考えていただければいいのではないかと思います。

 一日の流れを追ってみますと、まず朝8時頃に朝食を取り、その後洗濯等の日常生活に必要な家事を行います。その後はリハビリをしたり、自由時間に刺繍づくりを楽しみ、昼食を挟んだ後は、入浴したりみんなで懐かしのメロディを合唱したりなど、レクリエーションを楽しみます。

 私たち利用者の負担額は、ひと月に48000円程度です。このうちの半額が1ヶ月にかかる食費で、残りの半額が介護にかかる費用の介護保険適用後の費用となります。ただ特別養護老人ホームは入居待ちの待機者がとても多く、1施設につき100人を超える入居待ちがいらっしゃる施設もあります。最近は優先度の高い方を早めに入居できるように制度が改善されたそうですが、入居を考えていらっしゃる方は、早めに介護保険申請の手続きを取り、情報を集め、行動を起こしていく方が良いかと思います。
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2009年12月17日

介護保険でホームヘルプ(訪問介護)を利用する

 介護保険で利用される方が多いと思われる主な在宅サービスの一つに、ホームヘルプ(訪問看護)があります。在宅看護は、介護保険サービスの中でも政府が最も力を注いで整備してきたサービスの一つで、在宅で家族と普段通りの生活しつつ時折家族以外の方が自宅を訪問し生活を手伝ってくれることで、他人と接する時の刺激や緊張感を得ることができます。

 在宅看護には、身体介護型と生活援助型の2種類があります。
 身体介護はその名の通り、食事や衣類の着脱を手伝ったり、入浴や通院の際の手助けを行ったりします。サービスにかかる利用料は1時間あたり5840円で介護保険が適用されますので、利用者は実際の金額の1割を負担のみです。
 それに対し生活援助型は、主に家事の手伝いがメインです。調理や衣類の洗濯、生活必需品の買物等を行い、介護される方を日常生活の面からサポートします。サービスにかかる利用料は1時間あたり2910円で、介護保険の例に違わず、実際の利用料のうちの1割がサービス利用者の負担となります。

 ちなみに生活援助型の訪問看護の場合、介護保険の支給対象となるのは、介護保険を持つ本人の日常生活に関わる部分の家事だけです。本人以外の家族の部屋の掃除や、来客への応接、ペットの世話、正月料理など特別な手間のかかる調理などは介護保険の支給対象外となりますので、利用される方はこの点はご注意ください。
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介護保険でデイサービス(通所介護)を利用する

 「デイサービス(通所介護)」も介護保険の適用される在宅サービスの一つです。
 デイサービスでは、普段は自宅で生活しますが週に1〜2日程度お年寄りがデイサービスセンターと呼ばれる介護施設に通い、入浴や食事、健康チェックや日常動作の訓練をしてもらうことで、在宅生活を基本としながらも介護サービスを受けることができます。

 デイサービス(通所介護)とよく混同されるものに「デイケア」(通所リハビリテーション)がありますが、こちらはケアという名前が付いているように、日常生活よりもリハビリや医療行為に、より重点が置かれています。ちなみにこちらも介護保険の適用対象です。

 デイサービスを受ける一日の主な流れを見てみましょう。デイサービスの日は、朝9時にデイサービス行きの専用バスがお年寄りの家に到着します。それに乗ってセンターへ行き、到着後はまずお年寄りの健康状態をチェック。その後お風呂をゆっくり楽しんでもらい、昼食を挟んでレクリエーションや日常動作の軽い訓練などをみんなで行います。そして再び専用バスに揺られ夕方頃自宅に戻る、といったような流れになります。

 お年寄りは在宅で過ごす時間が長く、また働いておられる方よりも刺激の少ない単調な生活を過ごしがちです。ですが介護保険を利用しデイサービスに定期的に通うことにより、お年寄りの生活に刺激と緊張感をもたらし、寝たきりの予防や痴呆の緩和に大きな効果があります。
 また、デイサービスの利用は、普段ご自宅で介護をされてらっしゃるご家族にとっても非常に有用です。週に何度か自分のための時間を取り、趣味を楽しんだり友人とおしゃべりをしたりしてゆっくり羽を伸ばすことで、また新たな気持ちで介護に臨むことができます。介護保険が支えるのは高齢者だけでなく、こういった介護をする側の方でもあるんですね。

 介護保険を利用しデイサービスを用いることは、介護する側にもされる側にとっても、気持ちをリフレッシュさせる効果があると言えるでしょう。
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介護保険でショートステイ(短期入所生活介護)を利用する

 ショートステイ(短期入所生活介護)も、介護保険の適用される在宅サービスの一つです。
 ショートステイは、デイサービスよりも長い期間、施設にお年寄りを預かってもらうサービスです。介護者が病気になったり、仕事が立て込んだり、冠婚葬祭で自宅を離れなければならなくなった時などに、介護保険を用いてショートステイを利用すれば、数日間専門の施設の方に介護をお願いすることができます。

 ショートステイのサービス内容はデイサービス(通所介護)と似ています。お年寄りは施設に泊まり、3度の食事やお風呂、レクリエーションなどを受けることができます。違う点というと、24時間体制で介護を専門に従事する方のサポートを受けることができる点でしょうか。

 一つ注意しておきたいのが、介護保険の適用されるショートステイの利用可能日数が要介護の度合いにより異なることです。例えば生活支援は必要だが介護は不要なレベルである「要支援」に分類された方は、1ヶ月につき最大6日までしかショートステイを利用することができません。利用される前にこの点をきちんとお調べ下さいね。

 ショートステイにかかる料金は1日単位で設定されており、こちらも要介護のレベルにより異なりますが、1日当たり7970円〜11920円となっています。こちらも介護保険が適用されていますので、料金の1割が私たち利用者の負担になります。

 ショートステイの良い点は、介護が長期間に渡るご家族の人々にリフレッシュする機会を提供できることです。介護は3年5年と続くことも決して珍しくはありません。そうした長年の介護による疲れは、同じく介護保険の適用範囲内のデイケアを利用して半日自由時間を手にすれば回復するといったものではないのです。
 ショートステイを上手に利用することは、長期介護を上手に続けていく秘訣とも言えるでしょう。
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介護保険で受けることのできるサービスの内容

介護保険を使うとどういったサービスを受けることができるのか、介護サービスの実態を見ていきたいと思います。

介護保険で受けることのできるサービスには、大きく分けて二種類あることはご存知でしょうか。
一つは、医療施設や特別養護老人ホームなど、施設にお住まいになることで受けることのできる「施設サービス」、そしてもう一つは、施設には入居せずに今お住まいのお家で普段通りの生活をしながら受けることのできる「在宅サービス」です。

介護を必要とされている方がどの程度の生活能力を有するかによって、必要な介護サービスは異なってきます。たとえば料理も買い物もできるけど、ただ足腰が弱く一人で暮らすのは不安というの方でしたら、今ある生活を崩してまで医療施設に入る必要はなく、今の生活を続けつつ生活をサポートしてもらう形の在宅サービスの方がいいはずです。
また逆に生活全般に渡って介護が必要とされる方は、介護保険を利用して在宅サービスの回数を増やしより手厚い介護を望むという方向もありますし、施設サービスを利用されてご家族の方の負担を大きく軽減するといった考えた方もあるかと思います。

介護サービスを選ばれる際に大切なのは、介護をされる方が笑顔で暮らしながら、その家族の方も無理なく介護を続けられる状況を作ることです。そのためのサポート体制として介護保険を利用し、施設サービスや在宅サービスなど、いろいろなサービスを状況に合わせて賢く使っていっていただければ、一番良いのではないかと思います。
施設サービスでも在宅サービスでも、介護保険を使えば利用者の支払額は実際の金額の1割になりますので、必要なサービスを見極め無理のない生活プランを考えてくださいね。
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要介護認定のレベルにより、介護保険の利用可能額が大きく異なります

 要介護認定という手続きにおいて、介護の必要な方は介護必要度に応じて大きく7つの段階に区分されます。支援の軽い順に、非該当(自立)、要支援、要介護1〜5と呼ばれており、どの段階に属しているかにより介護保険の利用限度額が異なります。各段階の介護レベルを順に見ていきましょう。

 最も良い状態なのが「非該当(自立)」という認定です。介護や支援が必要ないと判断された健常者は、この非該当に分類されます。非該当になると介護保険によるサービスを受けることはできませんが、市町村が行う介護予防や地域支えあい事業などのサービスは受けることができます。

 次に良い状態なのが「要支援」という認定です。支援は必要だが介護にまで至っていないと思われる方は、こちらに分類されます。たとえば料と理や買物ができ日常生活能力はあるけれど、歩行がやや不安定な方などはこちらに分類されます。要支援に分類された方は月額6万1500円を上限として、支援サービスにかかる費用の9割を介護保険でまかなうことができます。例えば1万円のサービスを受けたとしても、ご本人の負担はその1割の1000円でいいというわけです。

 その次に介護の程度の軽いのが「要介護1」という認定です。要介護1は生活の一部に介護を必要とする方で、衣服の着脱や入浴に手助けが要る方などが該当します。要介護1に分類された方は、月額16万5800円までを上限としてサービスを受けることができます。

 さらに次が「要介護2」という認定です。要介護2は中程度の介護を要する方で、排泄・入浴・衣類の着脱の一部もしくは全部に、介助が必要な方が該当します。要介護2の方は月額19万4800円までを上限としてサービスを受けることができます。

 次が「要介護3」という認定です。要介護3は重度の介護を要する方で、排泄・入浴・衣類の着脱の全てに介助が必要で、身体を清潔に保ち身なりを整えるのに介助が必要な方が該当します。要介護3の方は、月額26万7500円を上限としてサービスを受けることができます。

 さらに重いのが「要介護4」という認定です。要介護4は最重度の介護を要する状態で、排泄・入浴・衣類の着脱・身体を清潔に保つことなどのすべてに、全般的な介助が必要な方が該当します。要介護4の方は、月額30万6000円を上限としてサービスを受けることができます。

 最も重いのが「要介護5」という認定です。要介護5は過酷な介護を要する状態で、生活全般にわたり全面的な介護を必要とする方が該当します。要介護5の方は、月額35万8300円を上限としてサービスを受けることができます。

 このように、介護される方がどのレベルにあるかによって介護保険でまかなわれる限度額が異なってきますので、介護サービスをご利用になる前に限度額をチェックしておきましょう。
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2009年12月16日

介護保険を使う前に、要介護認定を!

 介護保険の概要が分かったのですが、介護保険を利用するためには「認定」を受ける必要があることをご存知でしょうか?

 介護保険を利用するには、「要介護認定」と呼ばれる公的機関による2段階のチェックを受ける必要があります。介護保険を使わせて下さいという申請を出し、専門の訪問調査員と介護審査会によるチェックを経て、本当にこの方が介護が必要なのか、一体どの程度の介護を必要とされているのか、その方の現状を正しく把握してからサポートする仕組みになっています。こうして介護保険利用の許可を受けることを認定と言います。

 認定手続きと介護保険利用までの流れを追ってみましょう。
まず最初に、市町村に介護保険証と「要介護認定」の申請書類を提出します。介護保険証は65歳になられた時にご自宅に送付されます。申請書類には主治医や医療機関の名前・所在地を書くこともありますので、事前にメモしてから行くと良いでしょう。

 その後、訪問による調査が行われます。これは市町村の職員や介護に従事する専門の職員が、実際に介護を必要としているご本人の元を訪問し、80つほどの質問をする形になっています。調べる内容は大きく分けて3分野あり、1つめが「服は自分で着られますか?」などの身体に関する質問、2つめが日付や名前を問いかけ痴呆状態にあるかどうかを確かめる質問、3つ目が「過去14日間に受けた医療を教えてください」などの医療に関する質問です。

 この訪問調査が終わると、調査結果をコンピュータに入力し、まずはコンピュータによる1次判定でお年寄りの介護支援レベルを決めます。

 その後訪問調査員やかかりつけ医の意見とコンピュータの結果を踏まえ、介護認定審査会が7段階で介護レベルを決定します。

 さらにその後介護に従事する職員が介護サービス計画を作成し、介護内容を決定して、ようやく認定が下り、介護保険を使ってサービスを受けることができるようになります。

 道のりが少し長いように思われるかもしれません。介護保険の申請は早めに出しておいた方が良さそうですね。
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介護保険とは

 これから介護保険とは何か、介護保険とはいったいどういうものなのかについてのブログを書いていこうと思うのですが、特に10代・20代の若い方には介護や介護保険について馴染みが薄いと思います。私も介護保険について調べてみるまではそうでした。実際に調べてみるとデイケアや特養など、ニュースや日常の会話の中でよく聞く言葉も多いのですが、そもそも介護や介護保険の仕組みをご存じない方は意外に多いのではないかと思います。ここでは、介護保険とは何か、なぜ介護保険が存在するのかについてお伝えしようと思います。

 そもそも日本には、2000年まで介護保険というものさえありませんでした。医療が今ほど発達しておらず国民の寿命が短かったうえに子供の数も今よりずっと多かったので、高齢者の方や身体の不自由な方が身近にいらっしゃっても、家族を中心に家庭や近所づきあいの中だけで十分支えていくことができたのです。

 ですが近年になり、その状況は一変してしまいました。日本の4人に1人は60歳以上となり、人口に占める高齢者の数は増えているのに、新たに生まれる子供の数は伸び悩み、少ない若者でより多くの高齢者・身体の不自由な方を支えていく社会になってしまったのです。

 しかも医療が発達しお年寄りの寿命が延びた事もあって、介護などのサポートにかかる手間やお金などの負担も大きくなってしまいました。その結果、介護する人とされる人の両方が疲弊し家庭崩壊を起こしてしまう、といった悲惨な状況が数多く生まれてきています。とても家族だけの力では、高齢者や体の不自由な方を支えきれなくなってしまっているのです。

 介護保険は、こうした状況を改善するために創設されました。人間誰しも長く行きれば年老い、身体に病や障害を抱えることもあります。そうした人々やその家族の方々を税金や公的や民間の活力を使って社会全体で支える仕組み、それが介護保険の本来の目的です。
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